発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3404.深い声を出そうとしていますが、作り声だといわれました。

A.Barseg Tumanyanというバス歌手がいます。深いとても豊かな素晴らしい声のバス歌手です。ぜひYOUTUBEなどで調べて聴いてみて下さい。そして、この歌手の特筆すべき点は、若い頃の声はバリトンのような軽い響きだったのに対して、現在の声(現在恐らく50代後半~60代)はとても深い響きになっている点です。若い頃に自分の許容範囲以上の深い声を作ろうとしなかったのではないかと思います。声の深みとは、その場で求めるものではなく、発声の結果や長い間の蓄積の結果であることを忘れないようにしましょう。間違ってほしくないのは、浅いポジションで満足してもいいということではありません。録音を聴いて、プロの深い声に近づけようと、顎の力やメソードの延長線上にはないことをやろうとして、擬似的な深い声を求めないという意味です。(♭∀)