生まれて間もない赤ん坊の発する、まだことばにならないときのおしゃべり「喃語(なんご)」には、世界のあらゆる言語音声への可能性が含まれています。それが、言語の形成にさしかかると、母語の発音をマスターすることで、他の音を口に出さなくなり、ほとんど発音できなくなります。そういう脳の配線ができてくるからです。
このことは、生まれ育つときのまわりの音の環境がいかに大切か、ということです。また、人間には誰でも生まれつき、あらゆる言語習得能力と「いい声」を出す能力があるということです。ただし、質問の、世界中の声に関しては、赤ん坊は、「世界中の言語の音を聞きとれ、それゆえ、その発音をやがてできるようになる可能性がある」ということであって、その時点では、ほとんど発せません。首も短くすわっていないし、ファルトマン形成もできないので、基本母音の「イ」(i)さえ発せられません。ですから、間違いということです。(♭ф)