A.20代くらいまでは、まだまだ発声に関する器官は未熟で不安定な時期なのです。声域も本当には安定していません。このことを充分に知っておいて、焦らないことです。
20歳前で声のトレーニングがうまくいかないのは当たり前なのです。そういうときにはあまり無理なトレーニングは禁物です。20代を通じて、楽器の中心である声帯などの器官は発達していくのですから、基本になるトレーニングだけを中心にすべきなのです。声楽の世界では、声のノリが最もよくなるのは、だいたい40歳前後であると言われています。
私はプロとして使えるための声づくりも同じことだと思います。腹筋やブレスのトレーニングも大切ですが、それらも充分に扱えるようになるまでは、決して急がないことが肝心です。体に正しく身につけていくためには、ほんの少しずつ習得していくことの大切さを知っておいてください。(♭ф)