A.声種はよく声帯の大きさ長さで決まる、といわれます。しかしそれだけではありません。声帯は長く太いと低音が出やすく、短く細いと高音が出やすいです。しかし、声種は、結論からいって、パッサッジョをどうクリアーするか、で決まります。音色、音域は二の次です。パッサッジョをどうクリアーするかは、一つには共鳴スペースやサイズの問題があります。共鳴スペースとは、口の奥、喉、あたりの共鳴するスペースのことですが、物理的なスペースだけを含めない、全体的な共鳴スペースです。この共鳴スペースが小さいと、音色は明るくなるような輝かしくなるような音になります。つまりテノールやソプラノの音色に近づきます。声帯がテノールでも共鳴スペースが大きいとバリトンの音色に、共鳴スペースが小さければバスの声帯をしていてもバリトンやテノールの音色にふさわしくなります。(♭∀)