A.目的が歌、特に高音発声だけとなると、そこへ届かせることで時間がかかり、主たることを棒に振りかねないのです。ピッチが届いたところで、それでどうなるのかという先がみえていないからです。とはいえ、3年くらいは試行錯誤もよいと思います。メニュにも慣れ、声の判断力をつけていくのに、それくらいかかるものです。
でも、「ヴォイトレの目的は声ではないのか」という基本的疑問で「声とはいっても表現に使えなくては」という応用の疑問を常に持ち続けてください。
毎日のメニュを、「声を深める、息も、共鳴も深める」という形で変えてみてください。これまで、高音や共鳴、音程、リズムなどでしかチェックしていなかったのを、体や感覚、呼吸、声、振動、広がり、そこからシンプルに加えてある小さな応用をしてみてください。それだけで今のあなたに充分すぎるくらい高度なメニュになるはずですから。(♭π)