A.「できないことをできるようにしましょう」というのですから、力が入ったり、乱れたり、雑になったり、荒っぽくなったりするのは、一時の必要悪です。その難を消すことがレッスンのメインになっていませんか。トレーナーの注意の多くはそこでなされます。つまり、呼吸や体が変わる前に、声を広く浅くしてしまってカバーする、これが最も早く実践的な処理法だからです。
そこからスタートならよいのですが、声楽でもない限り、それで達成したと思ってしまいます。J-POPSならそこで充分にマイクを通せば使えるからです。
特に荒っぽさや雑さは、優しいトレーナーの天敵のようで、全て否定して、丁寧に整えていきます。私も丁寧さでは誰でもひけをとりませんが(一音で一時間はやるのですから)、体や呼吸の保ていない丁寧さは小手先のもので、全く違うのです。そこを知っていないと、先で伸びません。(♭π)