発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q4387.声帯の役割は、元々は何だったのですか。

.人は、気道と食道が交差してしまい、同時には空気か飲食物のどちらかしか通せなくなったわけです。

呼吸のときは、喉頭は上がり、喉頭蓋に押し付けられ閉まり、気管の入り口の弁が異物の流れを防ぎます。声帯は、この弁だったのです。

食べ物の嚥下のときは、喉頭は閉まり、声門裂も閉まり、呼吸を中断します。それでも、気管に入りそうなときは、咳で出すのです。

こうして、気道から出る呼気は、元は鼻に抜けていたのに、口にも抜けられるようになりました。この弁は、声帯として原音を生じさせるようになりました。そこで人は豊かな声を手に入れたわけです。

(♭ф)