A.オペラの世界では、最近は少しずつ減少傾向にありますが数年前まで日本には世界中でみても考えられないほどの海外の歌劇場が引っ越し公演で来日していました。それこそ世界のトップ歌手達が日本に集結していたのです。
そこで聴く歌手達の声たるや、日本人がよしとする声のよりもありえないくらい芯が太いのです。芯の太さとそのパワーは、これがマイクを使わない劇場の声なんだというのを何度も体験してきました。
しかしそれを日本人の先輩方に言うとすごいことは認めつつも「外国人」だからということで自分達とは違う、響きを叩く、きれいな声でという風潮に行き過ぎている気がするのです。
仮に一般のオペラファンでもあの外国人のものすごい声を聴いたら日本人の浅い声は物足りなくなります。
現在はインターネットやDVDなどでいくらでもすごい声が聞ける時代ですし外国人の歌手達が市場として日本のお客様をマーケティングしているのですから外国人に負けないパワーをつけるのも重要ではないかと思います。
よく音大などではそんな声では喉をつぶすと言われますが、そんな簡単には喉はつぶれませんし、つぶれたら治せばいいだけですから。
本来、外国の文化を日本でやろうというのですからある程度のことは想定してトレーニングする必要があると思うのです。(♭Σ)