A. 武道をやったことがある方なら必ずいわれ事があると思います。お腹に力を込めてとか、下半身を落としてとか、重心を下げて、丹田にエネルギーを込めてなどといわれたことはないでしょうか?
歌の時にもこの行為が大変有効に身体の動きを助けます。息を吸って、横隔膜を下げた状態を、キープし続けられるからです。歌を歌う時に、息を吸って拡張した身体をキープすることが歌の支えに結びつくのですが、下腹の踏ん張りは、その支えを助けます。この身体の感覚は、歌う方、舞台でパフォーマンスする方のみならず、スポーツをなさる方、全般に必要な感覚ではないかと思います。
ピラティスなどで、注目されている骨盤底筋は第二の横隔膜ともいわれ、呼吸と連動して動きます。横隔膜を下げたものを、助けるのがこの骨盤底筋を含む下腹一体の筋肉です。
具体的な練習方法としては、背中をちょっと丸めて、膝を緩め腰を落とし、お臍の下に手を置いて、それをお腹の筋肉で内側から外に押し出してみてください。「ふんっ」といきむようにして、10回ワンセットで2~3セットやってみてください。すぐにこのあたりの感覚がついてくると思います。(♯β)