A.たとえば、「ドレミレド」というメロディで「ラ」で5音出して、これを1音に聞こえるようにフレーズをつけてから、ことばにします。しかし、多くの人のは、5つの音にしか聞こえません。なぜなら、先にイメージで音の高さを5つの点でとっているからです。「ラララララ」と聞こえ、「ラーーーーー」とは聞こえないのです。つまり、そこに高低高の階段ができてしまいます。
きちんと階段状になっていればまだよい方です。大半は、そのなかの3音目(一番高い音)あたりからくずれて、高さだけをキープしているだけで、しっかりと声になっていないのです。短いフレーズなら、何とかごまかしが効きますが、長くなってくると、難しくなります。これを「ラー」といっているなかで、「ドレミレド」がとれているようにしてみてください。
ことばをつけて、「あおいおう」とか「いえあおう」と言っても、発音だけしか聞こえないときが多いものです。浅い口先の声です。本人がいくらつなげているつもりでも、体に支えられた深い音色のある声が聞こえていなくては何にもなりません。
「ラララ」(ミレド)と下降するときも、ほとんど生声になっている人が多いようです。一つひとつの音をお腹からきちんと言った上で、その間があかないようにフレーズを流していくことです。これをできるようになるにも、大変な努力が必要なのです。(♭)