発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q.吠えるっていうことは、ありますか。

.私が学生だったころは、頻繁に、「吠えるな」と言われました。私も、初歩のころは、一度くらいは言われたこともあるかもしれませんが、憶えてはいません。高校で合唱部だったころから、普通大学の合唱サークルやアマチュアの社会人合唱団に所属していたころも、周りでその言葉が使われていました。芸大の受験生になったときは、「吠える」ことは、初歩の素人がするものだと、悪癖だと認識していました。最近まで、そのことは、記憶の片隅に沈んでいました。

ところで、「吠える」ということはどのようなことか、想像できるでしょうか。口を開け、喉を開け、呼吸の力もうまく使って、大きな声を出す、犬の遠吠えや、オオカミの遠吠えのようなイメージです。つまり、口腔共鳴だけを使って声を出すと、「吠えるな」と、冷たい目で見られたのです。

以前の日本人は、割と簡単に口腔共鳴ができたのかもしれません。もちろん、口腔共鳴だけで止まってしまっては、ただ「吠えている」だけになってしまうので、胸部共鳴はもちろん、鼻腔共鳴や頭部共鳴もミックスして、豊かな共鳴にしていきましょう。(♭Ξ)