A.肋骨は12対で左右で24の骨です。その元は肋骨頭関節と肋横突関節の2点で脊椎と結ばれています。この二つの関節をまとめて肋椎関節と呼ぶこともあります。この2点の関節を結んだ線が動作の軸となるのです。
この関節は、上側は軸が左右方向に、下に行くほど前後向きに、並び方が上から下にかけて少しずつずれています。この角度のずれによって肋骨は、上側は前に、下側は横にと、広がります。先が胸骨に達していないので、下の2対は左右に開きます。横隔膜は、この肋骨の下端を広げるのです。
普段の呼吸であれば、横隔膜の動きだけで十分ですが、少し呼吸が深くなると横隔膜が平らになり、肋骨の下端が持ち上げられます。さらに呼吸が深くなれば肋骨中部が横に広がり、最終的に上部の肋骨が前に向かって持ち上がります。(♭б)