A.声を深くするというのにも、いろいろとあります。たとえば、体の中に声のひびきがこもって、前に出てこない場合、日本人は暗い声のときにフラットするようにとってしまいます。明るくするというのは、印象面のことで発声で音色を明るくすることとは異なります。音楽が入っていて、それが一つの感覚として出ていたら、それが音にヒットしてでてくるからです。音程が乱れるとか合っているかわからないのは音楽が聞けていないわけです。耳を鍛えることからやりましょう。
声はこもらせず前に出すことです。しかし、平たくしてはいけません。そのためには声に芯が必要です。押しつけがちになるのに注意しましょう。
基本的に自分が気持ちよく聞こえているものを、気持ちよく出すわけです。そこから外れていたら、どこかおかしい、自分で変だな、いやだと思わないとおかしいのです。感性が、まだ高まっていないということだと思います。
体のことに関しては、いろんな人がいます。医者の専門範囲のことはお医者さんに相談してください。無理をすると体にきます。特に、喘息や呼吸器官のことは歌や演劇をやる場合には、最初に問われることだと思います。