発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q1582.副鼻腔について、知りたいのですが。

A.共鳴させる場所としてよくつかわれる副鼻腔ですが、どれくらい意識しているでしょうか?「笑顔をつくって」「頬骨上げて」といわれたことがある人もいるかと思います。それはこの副鼻腔を使う目的の場合によくつかわれます(そうでない場合もある)。
 副鼻腔は前頭洞、蝶形骨洞などの4つの空洞のことを指します。顔の周辺に点在していることからイタリアではマスケラ(仮面)といった総称で呼ばれています。イタリア人と会話していると我々日本人よりも大きな響く声をしていることに驚きますし声のポジションそのものが高いのに気付きます。日本人は喉をならしペチャペチャとした言葉でしゃべっていますが、イタリア人は副鼻腔に響かせ明るく良く響くポジションでしゃべっています。
 ですからイタリア(ヨーロッパ全般)の歌を勉強するさいにはこのマスケラで歌えるといった技術を身につけなければいけません。日本語のポジションでイタリア語を喋っても通じないのです。歌唱上でも明るい高い響きというのは基礎ですから副鼻腔を意識する発声練習は毎日でも繰り返しおこなった方がよいでしょう。(♭Σ)