A.人はお客さんは、ステージに何を求めてくるのでしょうか?たとえば、スマップのようなアイドルだとしても、オペラ公演だとしても、非現実的な世界・夢ある世界を求めているのではないでしょうか?なので、演奏者がいかに頑張って演奏しているかを見せることは、人々のニーズと異なると思うのです。
もちろん、クラシック音楽の世界で超絶技巧を楽しみに来るということもあります。そして、それを無心に演奏者が演奏していれば、その姿はかえって様になるでしょう。
要は頑張っている、ふんばっている姿は美しくないことの方が多いのです。
そんなときは、たとえばデヴィ夫人や叶姉妹のようなタイプの人を思い浮かべてください。彼女たちはどろどろとした経験も沢山しているでしょうが、いざ公の場に出るときは、「ぜーんぜん平気」というスタンスのエレガントさ・動じなさを保っています。そういう部分をある意味日々の皆さんの練習にもとりいれてほしいのです。
ただ、声を出すことだけを考えず、どんな体調でも(よっぽど声がでないかぎり)どんな精神状態でも、喉の中を平和に保つということです。
それは性格自体を変えるというよりは、どんな状況でも喉が平和な状態をつくりだせるテクニックをマスターするということです。
よって、練習も喉が痛くなるほどしたり、量の問題ではありません。
もちろん、ある程度回数をこなすことは必要ですが、なるべく質に重きをおき、効果的な練習を目指してください。 (♯Θ)