A.声を出す前に、息吐きの練習をしていきましょう。息の流れの延長に、声があります。息の流れを感じ、その流れの延長で声を出していきたいのです。声が長く続かないのであれば、息も長く続かないはずです。まずは息を吐くトレーニングを集中心に行っていきましょう。
「息を吐くトレーニング」…まずは基本ですが、息を吐くトレーニングをしていくことです。さまざまな息吐きトレーニングがあるかと思いますが、まずは強く息を吐くトレーニングをしていきましょう。強く息を吐くことが基本です。まだ息を長く続かせようと考えなくていいのです。強く息を吐くことで、体を鍛えていきます。また呼吸器官も鍛えていくのです。このように鍛えていくことで、徐々に息も長く続くようになってきます。
体から深く強い息が吐けるようになってきたら、次に息を長く吐く練習をしていきましょう。5秒10秒15秒20秒30秒といろいろなパターンで行っていきます。5秒の際はある程度強い息を吐いていきます。30秒の際は、30秒続くぐらいの息の量で吐いていきます。そうして息を吐いていくうちに、長く続くようになってきます。
息を長く続かせようとして、セーブして息吐き練習をしないことです。セーブしているうちに、息もれの原因にもなりかねません。息はしっかり吐いていきましょう。目標の時間まで続かなくても、気にせずに練習を続けていってください。
息吐きトレーニングと並行して体力作りもしていきましょう。呼吸器官も大切ですが、それを支えるまわりの筋肉も大切になっきます。例えば、ウォーキングをする際も呼吸をしっかり意識していきます。単に歩くだけではなく、呼吸とともに歩いていくのです。ランニングや筋トレでも同じです。呼吸と運動を関連づけて鍛えていくことで、呼吸を支える筋肉も、意識的に効果的に鍛えられていきます。
声にした際に、発音などによって、息もれを起こしていて、息が効率よく声になっていないということも考えられます。息吐きトレーニングや体力作りとともに、滑舌練習や発音練習も怠らず練習していきましょう。
発音の際に、のどに力が入りすぎると、余分な息を使ってしまいます。できるだけ上半身をリラックスさせ、それとともに、のどもリラックスさせていきます。このリラックスを、力を抜くという意味だけにとらえてはいけません。上半身はリラックスしますが、お腹や下半身をしっかりと支えて、使っていきます。
この部分が安定してくると、体が楽器としての機能を果たすようになってきます。
すぐに息が長く続くようになるわけではありません。日々練習を積み重ねていくうちに、徐々にそのようになってきます。我慢強く、トレーニングしていきましょう。