A.体力もないよりはあったほうがいいですし、体も鍛えていき、弱いよりは強いほうがいいのです。体力があることで、集中力も出てきて、効率のいいトレーニングもできますし、持久力的な体力があれば、長時間の練習にも耐えることができるのです。また筋力がつけば、実際に声を出す上での機能も強く使うことができるのです。
アスリートのように鍛えたほうがいいのですか。という質問ですが、ある程度は、自分自身がアーティストであり、アスリートであるという自覚を持ち、体を鍛えていくことが大切です。アスリートであるという意識があることで、ストイックさが出てきたり、体に対して意識が高くなり、より自分の求めている方向に、体を鍛えていくことができるからです。アスリートは直接的に体を使うため、体に対しては、真剣に、日々鍛えることを怠らないのです。日々のトレーニングを行うことは、相当忍耐力もいりますし、強い意志も必要になってきます。そういった精神力というものも、体を鍛えていく過程で身についてくるのです。
またスポーツの経験がある方はわかると思うのですが、ある技術を身につけるためには、コツコツと努力していったり、同じことを何度も反復練習したり、上達するためにどのように努力していったらいいのかということが体に身についてきます。スポーツでのそういった過程を、声作りや役者の練習に生かすことができるのです。また人前でそのスポーツをやることは、人前で上がらなかったり、精神的な強さも鍛えられるのです。
オリンピックを目指している選手のようにとは言いませんが、体を鍛えていくことは大切なことです。定期的に、淡々と体を鍛えていきましょう。そしてそれと同時に、声のトレーニングも行っていくのです。