発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3818.声の大きさや響きはどのように作られるのでしょうか。

A.声帯で生まれる音声は本当に微弱なものですが口腔や鼻腔内の空間で増幅され素晴らしい響きになるのは、丁度トランペットの歌口で生まれた小さな音が管を通っていくことによって素晴らしい音量と響きに増幅される仕組みと同じです。トランペットも音量を上げようとして、やみくもに息の量を増やしても音は大きくなるどころか寧ろ割れてしまうのも人の声と同一と考えられます。では声を増幅させて音量を増やしたり、響きを増したりするのはどのような方法があるのでしょう。先ず考えられることは息が声帯を通り抜けた後に音声が響くような空間を見つけることでしょう。図の赤い線のように声帯を通り抜けた息は口蓋へと流れていきますが、口蓋で唯一随意に動く場所が口蓋垂です。したがってこの垂れ下がった口蓋垂を引上げてやれば、口蓋内の容積は増えると云う事はそれだけ音声の響く場所がより多く確保されたことになるでしょう。

(♭∀)