A.カーロミオベンは、声楽の初歩的段階でよく練習曲として用いられる曲ですが、曲の要求することを全て行なえるようになるまでは永遠に課題が続くともいえる曲です。
発声上では最低次の2点をチェックしてください。まず一点、第1音目がこの曲全体の二番目に高い高音で始まることと、これを充分に響き渡る「ピアノの音で」出すことをクリアしないといけません。カーロミオベンのカーロの高音は、完全な頭部のポジションで準備してその音に入らないと、音がぶら下ったり、乱暴な音になってしまいます。二点目は、跳躍が多い点も難しい要因の一つです。「Senza di te languisce il cor」は、素早く高音のポジションを取って、跳躍の下降形になって低い音でSul fiatoが崩れてしまうことを防ぐことも考えないといけません。(♭∀)