A.私たちの声とは、体の一部である声帯から生じ、体に(声道など)共鳴して出てくるものです。ですから、体全体が声を出す楽器ともいえるのです。
すると、体そのものが成長する、あるいは変わるにつれ、楽器としての声帯や、そのまわりが何らかの力(けが、手術など)で大きく変えられたら、当然違ってきます。男性は、声変わりで1オクターブ低くなり、別人のようになりますね。
一方、声は他の楽器のように買換えもできなければ、部品の交換もできません。ですから、根本的なところは変わらないともいえます。
どちらにしても、発声とは生まれ授かった”体”という楽器を、いかにうまく使いこなすかを学んでいくことです。アスリートやアーティストの練習と同じです。ただ、生まれたときから、とても長い時間使っているゆえに、その変化についても、わかりにくいといえます。それを学び、より理想的にしていくのもヴォイトレの目的の一つです。(♭ф)