A.息の流れのない中で喉頭が下げるとむしろ筋肉が固まり、正しい緊張がつくれないことになりま。バリトンだとソから上、テノールだとシから上はまともな音が出ません。息の流れがないなかで喉頭を下げると、喉頭は垂直にさがる、感覚があります。このとき、むしろ声帯の緊張は緩み、母音はぼやけ、音は暗くなります。そして筋肉は疲労し、その晩は歌えても明日の公演は危ないです。
喉頭を下げることに反対するひとが多いのはこのためです。呼吸法がわからないひとは喉頭を下げることは考えないほうがうまく歌えるでしょう。ただし、息の流れがあるなか、その息の流れの中で自然に喉頭が下がるときは、喉頭は首の骨に接近するように下がります。このときは、声帯は強く緊張し、母音は明瞭になり、声は輝かしさを持ちます。そして声の疲労を防ぎ、明日の舞台への余力をじゅうぶんもったまま舞台を終えることができます。(♭∀)