A.一般的に、日本の芸能の伝わり方は学ぶ=まねぶの要素が強くあります。継承する人はいても、専門の研究者はあまりいなかったし、一度成立すると新しく未知なことを試み、革新することも少なかったのです。
音大も、今となっては、西欧音楽の技術を伝えることが目的であったといえます。ときに彼らの演奏や表情からも高尚な趣味、まねごとに終始している感じがぬぐえないこともあります。この100年余、時代や日本の政策にも大きく左右されたわけです。
とはいえ、ポピュラーではそれを超えるものも、ほんの数例しかありません。だんだんと声の力なくして歌を成立させているといってもよいのでしょうか。
ともかく、まねていくと表面上、長くなり音のよしあしやひびきだけで評価しようという傾向になるのは否めません。新しい創造活動であってこそ、パワーとインパクトで声も音も切れがよくなるのだと思います。(♭θ)