Ｑ．歌がよくなったと言われたのに、ヴォイトレが必要ですか。
Ａ．ヴォイトレは、現実にうまくいかないとき、もっとうまくやりたいとき、そこを離れて修行をするようなものです。お客さんや周りの人の評価を気にしろということではありません。一度、それも、自分も否定してみる、離れてみるという立場のほうがよいと思います。自分の声をもっと深く否定し、もっと深く肯定するためにです。このあたりは何度も違うことばで述べてきたので、これまでのことを参考にしてください。
Ｑ．1人カラオケで歌っているのが楽しいのですが。
Ａ．よいと思います。トレーナーは人と関わらずしてトレーナーではありませんが、あなたは1人での世界を楽しめているのです。どこかに夢のステージがあるのでなく、今、歌っている場が現実なのですから。
Ｑ．発声練習に自己満足かもしれませんが、至福を感じることがあるのですが。 Ａ．至福を感じられない人が多いなかで、感じられるのはとてもよいことです。そのことが、周りにも働きかけていくことになっていくでしょう。現実には、他の人に働きかけるために声やことばを使おうと思うことのほうが、声からみると邪心かもしれません。でも、自分でよいものができたら、手に入ったら、人に与えたもの勝ちとなるでしょう。そこから、現実に対していけばよいのです。
