A.必要なものは、持続力です。それは30分、集中するというものだけではありません。声は時間をおく、待つことでしか、本当には身につかないものです。ときに一年分のレッスンを一ヶ月の集中トレーニングで身につけたいなどという方がいます。早く目的を遂げたいのは誰しも同じです。語学であればそれも効果的でしょう。しかし、発声においては、かなりの上級レベルの条件をすでに持っている人でなくては、それは不可能です。
急いで、早く結果を求め、目先の効果に捉われると、あとで伸びなくなってしまうのです。(その区別も一般の人にはわかりにくいため、声に即効性のあるものが、ヴォイストレーニングと思われていますが、本当は違うのです)
腕立てをしてすぐに、バッターボックスに入るバッターや、マウンドにあがるピッチャーはいませんね。その日に成果を出すのは、明らかに目指すべき目的が違うということです。一日トレーニングして、一日寝て、それで一枚の紙の厚さほど身につくと考えておいてください。