発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q.声楽家のトレーナーにつくと、声が出て、歌のうまい人は伸びるのに、そうでない人は伸びないどころか、余計悪くなるというのを感じています。

Q.声楽家のトレーナーにつくと、声が出て、歌のうまい人は伸びるのに、そうでない人は伸びないどころか、余計悪くなるというのを感じています。

A.声楽家は、最低でも音大をパスした喉をもっています。一般的に声楽家は、正常で発声の基本ができ、音感リズム感のとれる人のレッスンしかしていません。ですから、うまい人へのレッスンでの習得度に比べて、そうでない人のレッスン成果はかなり乏しくなるものなのです。同じやり方ではうまくいくわけがないのに、他の方法やメニュをあまり知らないトレーナーが多いと思います。ここではすべて逆のタイプのトレーナーになると思います。

 

Q.いろんな体験レッスンを受けています。どこかへ行くと直され、他に行くと元のほうがよいと戻されています。結局、レッスンしない声でよいのでしょうか。

 

A.トレーニングは必要悪、レッスンは方向づけするための必要悪アプローチです。リラックスして出していたあなたの元の声に何らかの操作をすると、ふしぜんになります。それは、プロセスですから、他のトレーナーがみると、しぜんに戻したくなるのです。あなたが少し左へくせがついていたら、トレーナーは右へ戻そうとして、右よりにします。すると、他のトレーナーは右へいきすぎたからと左へいくようなアドバイスをします。まったく逆のメニュになるわけです。私のところではトレーナーが二人以上つくので、こういうこともよく起きます。目的と役割分担をはっきりさせて、必要に応じて、セカンド、サードオピニオンとしてチェックしています。

 

 

Q.自分の出している声が、正しいのかどうかがわかりません。

 

A.正しいか間違いかでなく、よりよくしていくと考える方がよいと思います。正しくしようと急ぐと余計にうまくいきません。間違った方向で声を、気づかずに身につけてしまいかねません。間違ってもかまわないので、好きなようにいろいろと出してみてください。そのうち、少しずつみえてきます。みえなくなったらレッスンにきてください。

Q.本よりも、ネットの映像などの方が具体的で学べると思うのですが。☆

 

A.どのレベルのことを問うかによります。

 

私は一貫して、本質的なことをイメージでとらえることが最低限、学ぶ条件だと思います。そこで、画像・動画での具体的すぎるものを表面だけまねての勘違いよりは、本をメインにして、そのフォローをここのトレーナーのレッスンですることにしています。イマジネーションで、より本質的なものを、主体的に得ていく姿勢をつくりたいからです。

わかりやすく、まねやすいものは、安易に受動的な態度を形成してしまいます。ネットについては、参加する人のレベルにもよりますが、参加の意図も問題です。(♯)