発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q. 司会やナレーションの仕事などをしています。人が聞いて心地よい声をめざしたいので すが、何かコツがありますでしょうか?

A. 先日、結婚式に参加していて、司会者の方がとてもお若い方でした。これまで年配の司会者を拝見することが多かったので、とても新鮮かつ、フレッシュな雰囲気で、とてもよかったのですが、気になったのはその「声」です。若い方の方が、声の若々しさが武器になるはずなのに、声の出し方が、ベテラン司会者と明らかに違うのです。
とても響きが浅く、若い人にも多く見られる傾向なのですが、上あご(口蓋)が落ちていて、喉の奥が開いていない、それゆえ、倍音を含まず響きが乏しい音声になってしまっていたのです。
さらには、感情を込めて読まなければならないシーンでも、それに適する声がだせていないため、浅薄に聞こえてしまっていました。
声は誰でも訓練をすることなく簡単に出せるだけに、トレーニングを積んだ声とそうでない声ではこうも違うのかということを思い知りました。
プロとして活動していきたい方は、客観的にトレーナーに聞いてもらうこと、声の音質、奥行き、それを出す方法などを工夫してみて自分の声を練っていくことを常に努力していきましょう。(♯β)