発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q.日本人の日本語には腹式呼吸の必要がないのですか。

A.欧米では、ことばは相手への説得の手段として使います。説得には、目的とそのプロセス、組み立て(論理)があります。しかも、そこにスピーチ力、つまり、パフォーマンス力、演出力が問われます。自分のことや、言いたいことを一気に語り尽くすのに、一説ぶたなくてはならないからです。一人が話しているときには、誰も口をはさみません。ときに独りで、二、三分以上にわたります。

プライベートな会話でも、スピーチや対話に似た形がとられます。ここでいう会話とは、話している二人にしかわからないことばのやりとり、対話とは、三人以上あるいは、オープンな場で伝わる形式での、ことばのやりとりと考えてください。そのために深く長く続けられる呼吸が必要です。そういう言語環境では、音声言語と腹式呼吸は深く結びついています。(♭ф)