発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

☆Q.フレーズでの練習法を知りたいのですが。

A.向こうの人なら、「つめたい」はtumetaimeta、後ろから2つ目か3つ目に強アクセントをつけます。taiにつくと、tumeは、あいまいに弱く、taiに巻き込まれます。(tumetaiで、aiは、aiでなく、aiで1拍(二重母音)です(日本語では、タア+イの2拍)。つまり、強アクセントの拍を中心に、深い息と深い声が使われ、そこで一つに捉えられるわけです。

日本語も「冷たい!」と驚いていうときは、日常のことばでも強くなり、一つの流れになるでしょう。しかし、そこにメロディがつくと4拍になり、歌うと「つめたーい」などで、必ず間伸びします。(日本語では、高いのをやたら伸ばしがちです。)そこで表現としては成り立っていないのに、声でつないでメロディがついていたら、よしとされてきたのが、日本の歌だったのです。「つめたい」に「レミファミ」とメロディがつくと、私たちは「低高低」と捉えますから、そのように声にして歌います。

向こうは、弱強弱で (tume) tai ととります。「ツメタイ」の「タァ」を強く言ってみて、そこに「ツメ」が小さくあいまいにつく感じです。強アクセント一つで1拍、その上で動かすので、デッサンの自由度はこの方が高くなります。( CVCV構造の違い)

もちろん、日本語でも強アクセントで踏み込み、音色で捉えて動かせます。せりふでは、必ずそのようにしているはずです。そうでないと、棒読みになります。なのに日本では、歌になると一拍一音で伸ばしてつなぐため、どうしても歌い上げ気味になります。(♭ф)