発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q.練習やレッスンで、自分の声を確認した方がよいのでしょうか。

.自分自身の声って気になりますよね。特に、「もっとよくしたい」と思ったり、レッスンに通い始めてアドヴァイスをもらったりという経験が増えてくると、その気持ちはなおさら高まることと思います。自分自身も、過去にはそのように声を気にして練習することは多々ありましたが、その練習方法によって、かえってよくない方向に進むこととなってしまったことがありました。

声というものは、相手に伝えるもの、遠くにいる人に届くものであるというのも大事な要素だと思うのですが、自分の声を聴き過ぎ、確認しすぎると、声のベクトルが自分自身の中の方へ向いてしまい、よくない意味でこもったり、発音が聞き取りにくくなったりという現象が起こります。

つまり、余計な動作を取り入れて、力んだり変な行動に出るのですね。これでは本末転倒です。この反省から、自分の練習方法としては、「目で見える部分、体感できる部分」というのを目安に、その動作に慣れて定着させていき、声を確認し過ぎないように心がけています。声の確認はトレーナーに任せて、自分自身はより具体的な目安を頼りにするというのが、弊害を少なくして、最短経路で上達することに繋がっていくと思います。また、このやり方は、声の調子が狂いそうになった場合にも修正がかけやすくなります。声そのものを目印にするのではなく、あくまでも副産物。自分自身でよりわかりやすい目標を目安にしていきましょう。(♭Я)