高い音で、イやエの発音がうまくいかない場合は、舌の問題が考えられます。口の中で舌の位置や、舌の脱力に意識を向けてみましょう。まず口の周りが弛緩しているということが大前提です。耳の下あたりから顎の脱力はできていますでしょうか。
イの母音の際に舌はどの位置にいますか。アやオの母音につられて舌を下のほうにおいて発音していると、イの発音が明瞭にできません。舌は結構上に持ち上げ、舌の両サイドは上の歯の内側に接着するくらいの位置にあるのが理想的です。しかし、それにつられて、唇が横に引っ張られると、高い音がうまくいきません。唇や口蓋はアやオの時のように弛緩して、口の中つまり舌だけでイの母音を作るようにイメージしてみてください。
アーイーアーイーと順番に舌の移動をさせながら発音してみましょう。これで少しずつ音の高さを上げて発声練習してみましょう。鏡で唇が弛緩しているか、横に平べったく引っ張られていないかチェックしながら練習してみましょう。最初のうちは舌を思い通りに動かすのはなかなか至難の業に思えると思いますが、これも慣れでうまく動かせるようになります。習慣がつくまで、しばらく練習が必要です。([E:#x266F]β)