A.この声が好きだなとかよい声だな、と普段から周りの「声」に意識が向いているのは、声をトレーニングしている中で好材料だと思います。ただ、人それぞれが持つ声帯は、一つとして同じものはなく、声が似ているということはあっても、必ず一人一人が違う声帯です。「よい声と思う人」にとっての低い声と、あなた自身にとっての低い声の基準は決して同じではありません。もしあなたが同じくらい低い声を出せる声帯であれば話は別ですが、低い声を鍛えたいと思うのは、すでに低い声が本領とはお感じではないのでは。
この声がよいという憧れや声が高い・低いの好みはあって当然ですが、それだけを基準にしてご自身の声を求めるのは、声を作ってしまう、声が偏ってしまう原因になるので気をつけたいところです。まずは「低い声=よい声」という固定概念を外して、中低音域から(無理のない)高音域までまんべんなく声を出してトレーニングしてみることをお勧めします。([E:#x266F]α)