A.レッスンでは、声が鼻にかかってしまう人に対しては鼻をつまんで歌うトレーニングをしています。声は息の流れに乗って出ていきますが、その息が鼻の方にも流れて分散されると声が出にくくなるため、鼻をつまむことで息が流れ出るもうひとつの道を閉ざしているのです。
ならば、鼻が詰まっていれば息が流れ出なくてちょうどいいのでは、という疑問が出るところですが、そう単純なことではないのです。鼻と喉はつながっているので、歌うときに何かと鼻炎の影響は出てしまうようです。
私自身も、多少の鼻炎で鼻が詰まっているときに練習をしたことがありますが、どうにも歌いにくく、いつも以上に頑張ってしまうようで喉への負担を感じました。鼻腔のどこかが膨張するので鼻が詰まるわけで、通常の状態ではないのです。ですので鼻が詰まったままの練習はお勧めできません。点鼻薬を使うなり、何かしら鼻が通るための対策をしてから練習をするようにしてください。([E:#x266F]α)