A.発声指導の中で、このような表現で指導する先生がいます。これが何に効果があるかというと、「軟口蓋を引き上げることにつながる」ということです。
あくびをしたり、飛行機の中で気圧が変わっていくときに、耳の中を開けるかのように調節した経験があると思います。耳の管のすぐそばに、鼓膜を張る筋肉があります。ここを意識することで、軟口蓋を持ち上げることに役に立ちます。軟口蓋が引きあがると、口腔内のスペースが広がり、音を共鳴させることに繋がります。さらに、軟口蓋を緊張させることで、声帯もぴったり閉じやすくなります。ですから耳の穴を開けながら声を出すようにという指導をするのです。目も眉も引き上げるように意識すると、軟口蓋を持ち上げることに役立ちます。そのときの顔を鏡でみると、びっくりしたような表情になっているのではないでしょうか。是非ともこの感覚を取り入れてみましょう。