A:修羅場というのは他人からみたら「よくやるなあ」というもので、本人にとっては、極楽三昧、つくるもなにも、どんなにおもしろい映画や本、おいしい食べものよりも楽しいことでしょう。例が悪いかもしれませんが、あの女とつき合えば修羅場といわれても、本人は楽しいからやるのでしょう。学校のスポーツは、勝つということで目標が明確です。日本のスポーツや旧来の組織での充実感は、ややもすると軍隊と同じく、連帯感、大義名分、奉仕、犠牲に基づく快感ですから、必ずしも同質ではありません。アーティストの充実感は、自立、自信、個として解放されたものにあると思うからです。