発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q30:スポーツの稽古ではかなりキツイことをやれてきたのに、毎日のヴォイストレーニングではどうも集中できないし、消化不良で終わってしまいます。スポーツで感じた、キツイけど充実する感じが出てきません。練習がつまらないものになっています。このままの状態では未来が見えてきません。やはり修羅場をつくっていかなければいけないという気がしています。

A:修羅場というのは他人からみたら「よくやるなあ」というもので、本人にとっては、極楽三昧、つくるもなにも、どんなにおもしろい映画や本、おいしい食べものよりも楽しいことでしょう。例が悪いかもしれませんが、あの女とつき合えば修羅場といわれても、本人は楽しいからやるのでしょう。学校のスポーツは、勝つということで目標が明確です。日本のスポーツや旧来の組織での充実感は、ややもすると軍隊と同じく、連帯感、大義名分、奉仕、犠牲に基づく快感ですから、必ずしも同質ではありません。アーティストの充実感は、自立、自信、個として解放されたものにあると思うからです。