発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q1070.コーラスを指導しています。15、6歳の時期にどう与えるべきでしょうか。

 以前は、私は20歳以下はとらず、20歳になってから来てくださいといっていました。ただ十何年前に、どうしてもという高校生がいて、別に年齢ではないのだろうと、開始してからずいぶんと接しました。あまり自分が正解を持つと思わないほうがいいと思います。発声の仕方にも、教科書的な答えというのがあります。それを実習的にやってみるのも悪くはありませんが、それが全ての目的ではないと思います。

 相手はいろいろな声を持っているわけですから、発声をベルカントとかウィーン少年合唱団にこだわること自体がおかしいのです。音大はそれをやってきたところです。とはいえ、教育というのは、ある程度そこを持たないと、仕方のない部分があります。それを本人が選ぶまでの間というのは、相手を肯定することです。ワークショップをやるときに、声の小さい子は小さい、君の声はこういうふうに出ているというところから、スタートする。自分がどういう声を出せば、相手が一番しゃべりやすくなってきて、それに応じたら、向こうはどう開いていくのかということです。