トレーニングの目的は、自分が見失ったというよりは、元々見ていなかったものを、きちんと見ていこうということです。ただし、見えないものが必要なのかどうかはまた別の問題です。たとえば演奏を聞いていたときに、これはリズムがしっかりしていないとか、声がしっかりしていないとか、自分のことも、他の人の演奏を聞いて、足りなさを感じるのなら、それをしっかり出せるようにするというのが、トレーニングの一番ベースです。
トレーニングの根本的な考え方は、長くやっていくのに必要だということです。今やっていることでも、5年後10年後できなくなるかもしれない。もうひとつは過度な活動のためですね。ときとして、実力以上のものを要求されます。それに対して声を守るということ、それが必要です。