A.レッスンのとき、本当はもっとちゃんと声がでるのに、レッスンの受け方がもったいないと思うことがあります。トレーナーの言うとおり、(言葉のとおり)やろうとしすぎていませんか?例えば、トレーナーに「もっと息を流して歌いなさい」と言われたりします。それで、ただ言葉のとおり「息を流す」って言われたから、と、息をたくさん吐きながら歌ったら、呼吸が苦しくなったり、のどが疲れてしまうと思います。発声自体も、苦しくなったり、崩れると思います。
トレーナーが「流す」と言ったのは、他の言葉で言えば、「レガートに」とか「呼吸を止めないで」とか「勢いをもって」とかでも表現できるかもしれません。その言葉にあまりに囚われると、トレーナーと生徒の間で誤解を招くことがあります。生徒は、トレーナーの言葉をそのまんま受け止めて、言葉に忠実にやろうとしすぎてはいけません。一度、言葉から開放されて、「つまり、こんなことをやればいいのかな」となんとなく想像してみましょう。
歌とは、目に見えないものだけど、それを勉強する方法で必要なのは、<感じる>ということです。トレーナーの言っている事がどんなことかを感じ、それを、自分が受け入れやすく変換して、やってみる。そうすると、言葉だけでは分からないけれど、トレーナーの言ってる意味を<感じて>いれば、うまくアドヴァイスを受け入れられてるのです。ぜひ、言葉一つ一つに過敏になりすぎず、言葉からは開放されてトレーナーの言ってる意味を感じ、それをやってみましょう。(♯§)