A.オペラ演技をするという上での話しですが、私が気をつけていることがあります。ステージでは、基本的に目線を水平方向よりもやや上に設定して、なるべく動かさないようにしています。演技する上でも、自分で動かす点を決めておいて、身体の方向を変えながら、常に設定した次の点へ次の点へ目線も移動するようにしています。演技する上では対話している相手や物に視線を完璧に合わせる必要は基本的にはあまりなく、客席から見て「やっているように見える」ということが大事なので、顔と身体の向きを特に気をつけます。また、オペラでは指揮者とコンタクトをとることもとても重要なことなので、設定した点が指揮者からなるべく離れないようにもしています。オペラ演技をしながら発声を気にするということはとても難しいことですが、緻密に考えられた発声スタイルと音楽表現と演技を両立させるためには、かなり高度な集中力が必要になります。高い集中力を生み出すためには、一点に集中する、ということが大事だと思っています。つまり、発声練習のときから、一点に集中するということをやっていなければいけないのです。(♭∀)