A.高音域は、限界はほぼなく発声できるといっていいと思います。(もちろん限界はありますが、理論的にはかなり高い位置まで誰でも出せるようになります)。
しかし、高音域では声の音色を多少変えていかないと、中音域までと全く同じ口の開け方やフォームでいくと限界がきます。その、高音域発声用に変えられた音色の母音では、言葉をはっきりと発音するのはとても困難です。
アエイオウの音の音色がかなり近づくことと、舌や上あごの運動が低音域ほどしっかり処理することが難しい関係でその様になります。これは、ある意味においてはしょうがないことです。
ジュゼッペ・ディ・ステーファノという歌手は、高音域まで発音をしっかり聴かせることに取り組みすぎたことが、晩年の声の崩壊を招いたといわれます。しかし、彼はその反面、より強めの発音で情熱的に歌うことに、ある時期だけですが、成功したことは評価される点です。(♭∀)