発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3366.感情を入れて歌いすぎると、独りよがり的になり感情の押し付けになったり、自己満足的になったりの歌い方になる危険性があるといわれたことがあるのですが、聴く人に歌のメッセージや想いを届ける歌い方との違いはどんなところでしょうか?

A.基本的にテンションを高めて、感情を出していくことは大切です。ですからそれが独りよがりではなく、自己満足ではない感情になればよいのです。そしてこの感情は、今後どんなに技術的なことを学んでいっても、忘れてはいけない部分です。
まず呼吸法や発声を含めた基礎、あるいは技術を安定させていくことが求められます。その上で感情を込めて歌っていけば、安定した歌になります。しかし技術がない状態で、感情的になりすぎると、声が割れたり、リズムが乱れたり、音程が外れたりしてしまいます。これではお客さんに想いが届く前に、お客さんのほうで聴いていられなくなってしまいます。ですからある程度、技術を身につけておくことは大切なことなのです。また技術は、学んで身につける方法もありますが、日々ライブ活動をしていく中で鍛えられて身につく場合もあります。
最終的には、技術の安定、そしてそれを上回るテンションの高さ、想いを届けたいんだという強い意志があれば、必ず想いは届くはずです。(♭∞)