発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3453.洋画のアフレコの練習をする際のアドバイスを教えてください。

A.まず自分が決めたシーンを何回も見ましょう。ストーリーや人間関係を把握します。またその場面だけでは把握できないのであれば、作品全体を一度見ておくことも必要でしょう。流れが把握できたら、日本語のセリフを書き出しましょう。そして自分で台本を作ります。相手役がいるのであれば、相手役のセリフも書き出していきましょう。この段階で、すぐに画面に合わせて声を出したくなってしまうのですが、その前にまずは作った台本を読み込むことが大事です。台本を読み込んで、セリフや役の気持ちを自分の中に入れてしまうことです。画面とは関係なく、その台本だけで演技を高めてしまいましょう。

このような準備ができてから、映像を使って練習していきましょう。まずは字幕つきでかまいません。映像の中の俳優の演技、表情、しゃべり方、そして外国語でしゃべっているときの声のひびきなどもよく見ていきましょう。これも何回も見ていきましょう。

次に日本語のアフレコで聞いていきましょう。この際には、日本人の声優のしゃべり方や呼吸をつかんでいきます。

ここまでの作業ができたら、次は日本語のアフレコに合わせて声を出していきます。まずは声を合わせようとするのではなく、自分の呼吸、自分の演技で1度合わせてみましょう。自分の呼吸と声優さんの呼吸がどう違うのか、演技やしゃべり方がどう違うのかを発見していきましょう。この作業も何回か行なっていきます。

そして次には、映像に映っている俳優とアフレコの声優に声を合わせていきましょう。集中力を高めて、その世界に入っていきます。そして俳優の口に注目しながら、その動きに自分のセリフを合わせていきます。また画面と台本の両方を見ることができるようにセッティングしていきましょう。

いずれにしてもこのような練習を繰り返していけば、徐々にアフレコに慣れてくるはずです。映像を使いアフレコ自体に慣れていく練習と自分自身の演技自体を高めていく練習、この両方を極めていこうとすることが大事なのです。