発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3471.鼻に声を響かせた方がよいでしょうか。

A.よく、鼻腔共鳴を得ようとして、鼻声になってしまっている人を見かけます。確かに、やわらかく、自然な響きの声は、口蓋垂の所の鼻の入口が多少開いていますが、決して鼻声には聴こえないです。鼻声になると、自然な響きの声、自然なニュアンスの声ではなくなります。鼻声にならないためには、鼻の入口の操作だけでなく、他の条件が満たされていないといけません。その条件をクリアできると、自然に舌の形や、顎、唇などがよい形になります。この条件をつかんでいる歌手とそうでない歌手の声の差は、歴然としています。やはり、鼻に焦点を持ってこずに、胸部の共鳴を上に受け渡すことによってのみ、自然な鼻腔共鳴はなしえるものであると思います。鼻に響かせるテクニックがあるとしても、あくまで微調整に過ぎないテクニックです。