発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3915.どんなにブレスを気を付けても、喉頭の位置や支えを気を付けても、発音の段階で問題があると、声は歪んでしまいます。

A.パッサージョではキューゾして歌わねばならないですが、キューゾ(閉じて歌う)のニュアンスややり方が分らなければ、それが元ですべてのバランスが崩れてきます。逆に、下腹に息を落とし、胸郭が窄まっているタイプの歌手は、パッサージョでキューゾ(カヴァー)すると、声のポジションが無くなり喉が締まってしまう為、声を開いて前側で持ち上げようとする。(そうしてバランスを取ろうとしている)

しかし、それは、妥協策に過ぎず、少しずつ声は歪んでいます。

日本人の声が、緩く、前側に位置している人が多いのは、ブレスの問題と、それに伴い、キューゾが出来ない事(その為の筋力が弱い)が原因ではないかと思います。特に、U母音の収束力が弱く、声が平べったいです。最終的には、音程に対する発音の技術がものを言うと思う。舌を下げ、喉を開く事だけ考えていたら、パッサージョを征服することは不可能です。(♭∀