A.「女声はホルモンのバランスで声が変わってしまうので、そこが難しい、だからより、ブレない響きをもってないといけないの」とある歌手がいっていたのを思い出します。声(発音)のなかに、ブレない金属的な響きの芯があること、喉頭が揺れず震えず、動かないこと。これを声のスタビリテと言い、支え、とも言います。
このブレないものをもってるソプラノは声が年をとらない。もってないと20代後半から声が揺れ、声域が下がり、声にくぐもった色が出る。とはいえ、声が揺れると直すのは難しいといわれるが、そんなことはないです。とりあえず、声が揺れて、少し声域が下がり、深い色が増してきたことを、声の成熟だと勘違いはしないでください。
声のスタビリテのためにはまずは辛抱強く、喉周辺を少しずつ鍛えていくことです。この段階はトレーナとの二人三脚しかありません。第二に、呼吸の自然さ、です。呼吸の自然なアッポッジョが、喉頭に最小のエネルギーで最大の響きをを与えます。この支えられた声だけでは完成ではなく、その声がレガートに流れて歌となります。(♭∀)