発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3945.女声が気をつけるべき点をおしえてください

A.「女声はホルモンのバランスで声が変わってしまうので、そこが難しい、だからより、ブレない響きをもってないといけないの」とある歌手がいっていたのを思い出します。声(発音)のなかに、ブレない金属的な響きの芯があること、喉頭が揺れず震えず、動かないこと。これを声のスタビリテと言い、支え、とも言います。

このブレないものをもってるソプラノは声が年をとらない。もってないと20代後半から声が揺れ、声域が下がり、声にくぐもった色が出る。とはいえ、声が揺れると直すのは難しいといわれるが、そんなことはないです。とりあえず、声が揺れて、少し声域が下がり、深い色が増してきたことを、声の成熟だと勘違いはしないでください。

声のスタビリテのためにはまずは辛抱強く、喉周辺を少しずつ鍛えていくことです。この段階はトレーナとの二人三脚しかありません。第二に、呼吸の自然さ、です。呼吸の自然なアッポッジョが、喉頭に最小のエネルギーで最大の響きをを与えます。この支えられた声だけでは完成ではなく、その声がレガートに流れて歌となります。(♭∀)