発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q4001.息はたくさん吸うといいのでしょうか。

.人は急に息を吸うと、反射的にあせって急に息を吐こうとするものです。音楽は限られた時間の中でしか自由はゆるされませんが、その中でできるだけいつものようにゆったりと息を吸うように習慣づけましょう。

また、リズムをとるために息を吸うのはいけません。歌う前にいくら休止符などの時間があっても、歌う直前にリズムをとるためにパッと吸ってしまいます。この吸い方ではパッと一気に吐いてしまう原因になりかねません。

大事なことをもう一つ、吸気のときに音がしないように吸うことです。息を吸うときに音がするのは軟口蓋が狭くなっている証拠です。横隔膜による呼吸とバランスをとる軟口蓋や口蓋垂の引上げがあれば咽の入り口は広がっているのですから、吸気のときに音は発生しません。短時間で大量の息が吸えます。それから、いきなり高い音から歌うときも注意が必要です。ブレスの後、いきなり高い音から歌わなければならないときがあります。息を吸った後、高い音の構えを作るのでは間に合いません。口蓋垂を引上げ、軟口蓋を開こうとすれば息は知らぬ間に入ってしまいます。口蓋を拡げることによってブレスが自動的に入る技術をおぼえましょう。(♭∀)