発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q4493.声を指導するにあたり、注意すべきことは何ですか。(1)~(4)

A.指導においては、相手のメンタル面も頭に入れることです。声は良くも悪くもメンタルにとても左右されます。生徒が気持ちの面でいっぱいいっぱいの時に思いついた課題を畳み掛けるように指摘しても、それを受け入れるスペースはありません。また、いい声が出るようになってきた頃に、自分の声によい始める瞬間があります。そのような時には厳しく指摘をしないといけない時もあります。生徒の心の中で何が起きているのかを予測しながら指導に当たることはとても大事なことです。(♭∀)

A.年齢・性別・ご本人の志向と性格、体力・運動経験・体格、話し声の活性度、発声に関する経験度(コーラス、演劇、応援団、カラオケ、etc.)、現在の仕事での声の使用状況、まずこれくらいの項目は、初期の段階でチェックしたほうが、指導の方針を立てるうえで後々の無駄な軌道修正が少なくなると思います。
また、相手の話を注意深く聞くことが意外に大切で、トレーナーも生徒さんも、言葉を使って指導し指導されるので、ひとつの言葉を、微妙に違う意味を持たせて使っていることも多く、そのズレに早めに気がつかないと、無駄な時間を費やすことになります。
実際にトレーナーの声を聞かせて指導する場面では、注意深く実施しないと、トレーナーの聞かせたい声の要素と、生徒さんが受け取る声の要素が、まったく違ってくる可能性もあります。絵にたとえると、「象」の「鼻の長さ」を伝えたいのに、生徒さんの興味は「象」の「足の太さ」、あるいは「しっぽの細さ」にむいてしまうことは、よくあるようです。(♭Ξ)

A.歌い手にとって教える仕事とは両方の面を持っています。一つは喉に疲労をあたえてしまう負の面と教えることで自分が成長できる利点の面です。今現在後者のほうが自分の利点をこえているので教える仕事をしていますがやはり負の面というのも考えておかなければいけない部分だと思っています。一日10人以上をレッスンするときなどは歌いすぎない喋り過ぎない。生徒が多く歌う時間をつくるなどのものをもってレッスンにあたっています。
人の声を聴いているだけでも声帯は反応し疲労します。つまり生徒の歌を聞いているだけでも声帯疲労はおこるものなのです。しかしそこは技術やこれまでの経験でカヴァーしていけるものだと信じています。こちらにも教える技術がないと教えるという職業は現役の歌手にとっては諸刃の剣となりかねません。(♭Σ)

A.声、そのものも、聴く事が大事ですが、どうしてそのような、声が出ているのか、表情や、姿勢、身体(お腹)の動き方を見ることが大事だと思います。また、口のあけ方も、チェックします。口は、あけすぎると、お腹とのつながりがなくなってしまうので、口のあけ方は、とても重要です。また、表情も、身体が使えてないと、不自然な表情になってしまいます。姿勢も、悪いと、身体を使って歌うことができません、声を直すことは、とても大事ですが、そういった、目に見えるところから、指導していくと、歌っている本人も、わかりやすいし、チェックしやすい。
声は持って生まれたものですから、声質そのものを指導するよりも、どのように、発しているか、ということを、見抜くことが必要です。それには、うまくいっている部分は、のばし、のばすことによって、弱点を克服していければよいと思います。腹式呼吸そのものができていなければ、いい声は出ません。腹式呼吸のできていない人には、声を出すのを、一旦やめ、息をお腹にためる練習をしてもよいと思います。どういう息を出すか、ということで、どんな声が出るのか、決まります。しっかりと、息が吸えているかどうか、といった、ブレスコントロールもチェックすべじ点とだと思います。見た目がよければ、いい声が出せる第1歩だと思います。(♯Ω)