発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q.「声楽を限定する条件」とは何ですか。

A.声楽の特色、条件を述べておきます。

・オリジナルの調(原調)で歌う 高音域まで声域が広い

・マイクを使わない 声量と共鳴が絶対条件

・レガート、[母音]共鳴を中心にする

・人間の声の美しさを最大限に追求する

 

すでに書かれた曲(オペラ、リート)を歌うために、その曲に使われている声域を確保しなくてはなりません。テノールなら、ハイCのポジションまで欲しいものです。それに対し、ポピュラーは、自由に移調できます。役者は話声域中心です。

マイクを使わずに観客の耳にしっかりと届くように、共鳴させて歌わなくてはいけません。そのため、一語一語をヴィブラートをかけるレガート唱法で確実に響かせます。原則として、レガートやロングトーンを中心に基本を固めていきます。統一した音色、響きを作品(歌)においても、保持しなくてはなりません。声そのものの美しさを追求するため、声帯を含めた先天的な楽器としてのよさや素質も問われます。(♯)