発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q.イタリア語歌唱は「歌詞やストーリーや意味が、わからなくてよいどころか、わからないからいい」というのは、どういうことですか。

A.音色やフレーズ(節回し、メロディ、リズム)から推察し、感じていくことを求められるからです。それこそが演奏、音楽の世界なのです。一見、逆のようで同じこととしては、歌詞を全てわかりすぎているからよい、というのもあります。落語の定番の噺のようにストーリーが完全にわかっていれば、どう演ずるかに聴衆の関心がいきます。そこで声や表現といった技量の差、真のオリジナリティが出ます。同じことをやってみて初めて感覚も判断力も深まるというのは、私の根本的な考え方です。(♭)