A. 声を出すことが、何らかの原因でトラウマになってしまった人や、手術後のリハビリの人、発声障害と診断を受けた人の中にはこのような傾向をお持ちの人がたくさんいらっしゃいます。呼吸の練習をしている時は問題なく息とともに声が吐き出せて、よい状態で発声できているのですが、ピアノを弾いた瞬間に体や喉が固まってしまい、体がいうことを聞かなくなるのです。条件反射のように歌う=体や喉を固めるという構図ができあがってしまったのかもしれません。さぞ辛い過程を過ごしてきたのではないかと思われます。
そんな時は、音程を適当に歌うということです。例えば発声練習でドソドソドーと言う音階があったとしても、きちんとドソドソドーの音程間隔では歌いません。なんとなく、ドとソのその間を行ったり来たりするだけで歌います。
このような問題を抱える人は、真面目な人が多いのかもしれません。きちんとやらなければいけない、きちんと音程を取らなければいけないと言う固定概念があるのかもしれません。大事な事は音がいかに流れるかということです。
音程を点で捉えるのではなく線で捉えてみてはいかがでしょうか。音が伸びた先にドがあるさらに伸びた先にソがあるそのぐらいの感覚で練習してみてください。
(♯β)