発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q. 高い音が出しにくいケースとその対処法を教えてください。

A.これは若い時の私のケースです。音大の入試を控えている、しかもソプラノで受験するというのに、G5(二点G)までしか出ませんでした。こういう場合は、ソプラノではなく、アルトとして受験するケースもあるのですが、私の先生は私の声は絶対ソプラノだということでソプラノで受験しました。歌のための筋肉がなく、高音を支えるだけの体ができていないということ、圧倒的な経験不足が原因だったと思います。

その時の先生にご指導いただいていたのは、とにかく息を流しながら、下の音から少しずつ音域を上げていくレッスンでした。「ドレド」のような感じです。使ったことのない声帯のトレーニングになるので、慎重に、力を抜きつつでもしっかり息を流して音域を広げていくという練習でした。地道な練習を続けていくうちに、その息を流すために必要な筋肉、支えるための筋肉がついてきて、だんだん楽に歌えるようになりました。あまりにも当たり前の話ですが、地道な訓練というもの以外に、乗り越える方法はないと思います。([E:#x266F]β)